「渋谷金魚」とにかく気になりすぎる金魚系パニック「感想」

渋谷金魚 1巻 (デジタル版ガンガンコミックスJOKER)

渋谷金魚(著:蒼伊宏海)

うん・・・何なんだろうこの気になる漫画

確実に一般ウケはしないパニック系作品で私自身もあまり読まないジャンルですがとにかくインパクトが強すぎました。

誰かが言わなければならない・・・この漫画が凄い。

渋谷金魚とは

平凡で、冴えない毎日を過ごす少年・月夜田初。その予定調和な日常は突如として終わりを告げる…。大都市・渋谷に大量発生した〝巨大金魚〟!  ハチ公も、スクランブル交差点も、センター街も。渋谷に襲い来る未曾有の大パニック!! 覚悟を決めろ。絶望に挑め。史上最悪の生存競争が始まる!!!

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出典:渋谷金魚

極々普通の映画鑑賞の好きな少年、ちょっと冷めた感じでいわゆる最近の主人公ぽいキャラクター。

この渋谷に登場する金魚がとにかく凄まじいスペック。

1:巨大

2:浮く

3:数が多い

シンプルに巨大金魚が続々と登場します。仮に1体だけならば人間でも対抗できるかもしれないが数で勝負してくる金魚先輩に太刀打ちするのが非常に難しい。

この設定でストーリーが進んでいきます。

斬新な金魚

パニック漫画は数々あるが、メインの敵というと謎の宇宙人(GANTZ)や人(吸血鬼など)が中心になることが多い。

他にはビジュアル重視の謎の存在。またはゴキブリ。

figma テラフォーマーズ テラフォーマー (ノンスケール ABS&ATBC-PVC塗装済み可動フィギュア)

他にも虫がテーマの作品など色々有りますがいずれも本性が怖い生き物ばかり。

それに対してこの漫画はなんだ・・・?

金魚

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果たしてここまで地味な生き物をパニックに使用されたことがあっただろうか。普段は可愛い金魚ですがよくみると不気味なのでいい視点だと思いました。

なぜ渋谷が舞台なのか

この物語は渋谷で展開される。忠実に再現された渋谷が次々と登場する。東京ジャングル以外で聞いたことがなかった道玄坂ももちろんある。

田舎暮らしの人でも一度は聞いたことがあるキーワードが続々と出てくるのです。

この物語に巨大金魚が登場する場所は渋谷に限られている。

理由は簡単である。

渋谷が金魚鉢で覆われてしまったからである

何を言っているのか自分でも理解できないが渋谷から外に脱出することは不可能である。

渋谷ってそんなに大きくないから車で外部に出れるんじゃね?とちょっと思ったでしょ?

残念!金魚鉢で覆われてるから!

漫画にそういわれてるように感じました。

こういう系の漫画は世界中で発生しているパターンと局所的なふたつがあるが、ここまで狭い範囲のパニックも珍しい。

私は外部に逃げると安直なストーリー展開を予想していたが完全に裏切られた。言い換えれば逃げ場がないという事になる。

金魚鉢だからこそ

金魚鉢の特徴はなんだろうか・・・上が空いてることだ。

頑張れば飛行物体で救出が可能。これを今後どのようにストーリーに絡めて行くかも見所といっても良い。

壮大な金魚攻略漫画

絶望的状況だが所詮は相手は金魚である。フナの一種の観賞魚という基本スペックがあることには間違いない。

ゆえに習性は変わらない

曖昧な記憶を頼りに魚の習性を思い出しながら攻略する。

この漫画は恋愛シミュレーションである可能性を秘めている。

金魚すぎて気になる上にテンポが良く作画も読みやすい

個人的にこの金魚を題材なだけに続きが気になって仕方がない。

考えても見てほしい、仮にこの漫画が長期連載した場合どうなるだろうか。金魚が何故発生したのかを濃密に描いていかなければならない

その部分は矛盾があったとしても確実に面白いはず。

完全なネタバレですが2巻で主人公が変わります。どうやらオムニバス形式で真実が明らかになっていく漫画のようです。

サクサク1巻を読めて、絵が読みやすいので読者的にも入りやすくなっています。なによりストーリー展開がうまくて面白いです。

まとめ

日本の漫画は多種多様ありますがここまで奇妙な設定の漫画も珍しいと思います。

2016年9月に連載開始してまだ2巻にも到達しない話数なので本誌を読んでもストーリー展開が読めない・・・とにかく気になって仕方がない漫画でした。