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マンガ大賞2017受賞作品第1位から第13位まとめてあらすじと感想

今年も開催された10周年のマンガ大賞。

1月にノミネート全13作が発表されて3月28日に受賞作品の順位が決定しました。

今、この瞬間一番おもしろいマンガ

をテーマとして書店員を中心に漫画大好きな審査員達が選んだ作品。

最近は色々な漫画の賞が出てきて新しい漫画と触れ合えるのは嬉しいですね。マンガ大賞は特に幅広い層と内容の濃密さで選ばれている節があるので少年漫画、少女漫画、青年漫画ジャンル問わず確実に面白いと思う作品がひとつは見つかるはずです。

思い切って全部読んでみたのですが傑作ばかり!というわけであらすじと軽く感想、ネタバレなしのランキング形式で紹介します。

13位 『空挺ドラゴンズ』桑原太矩

空挺ドラゴンズ(1) (アフタヌーンコミックス)

龍を追って、世界の空を往く捕龍船『クィン・ザザ号』。大物を捕まえれば一獲千金、獲りたての肉も食べ放題。でも、失敗したらもちろんお陀仏。空と龍に魅せられた乗組員たちの大冒険の旅&世界グルメ紀行!

グルメ漫画の新生ドラゴン飯。

ファンタジーな物語と絵柄が非常にマッチングしていて読みやすく美しいです。ジブリでナウシカな雰囲気がヒシヒシと感じます。

ドラゴンと言っても容姿は様々でドラゴンっぽくなく、小さい人間達が巨大な敵に戦いを挑み倒して食べる。シンプルな内容で変わっているけど王道でした。絵だけでおすすめしたい漫画です。

2017年4月1日時点で1巻のみ。

12位 『東京タラレバ娘』東村アキコ

東京タラレバ娘(1) (Kissコミックス)

「タラレバばかり言ってたら こんな歳になってしまった」そんなにイケていないはずじゃないのに気づいたらアラサ―になっていた倫子。6年後の東京オリンピックまでには結婚したいと思うけど…。

女たちのぶっちゃけた話と正直に言えば行き遅れ女の痛快な物語です。もう、とにかくキャラクターが動きが凄まじい。中々ひどい内容ではあるのですがストーリーとしては超面白いです。

世の中で嫌われるであろう行動と思考を合わせたことによって現実でありそうだけどカオスです。

11位 『私の少年』高野ひと深

私の少年 : 2 (アクションコミックス)

スポーツメーカーに勤める30歳、多和田聡子は夜の公園で12歳の美しい少年、早見真修と出会う。元恋人からの残酷な仕打ち、家族の高圧と無関心。それぞれが抱える孤独に触れた二人は互いを必要なものと感じていく。この感情は母性? それとも――。

普通の日常であるはずの時間がどこか切ない。元恋人からの嫌味なのか純粋なのかわからない行動へのフラストレーションが爆発するほどではないがモヤモヤした感じが伝わってきます。

その雰囲気からの二人の出会い。

大人になったら悲しいことがあっても泣けないし心に蓋をして我慢してしまう感情が一気に開放されて、真修が支えのようなものに変わっていく。今の時代は大人と子供が仲良くなることがどこか不道徳のようなもので何かの拍子にガラスのように砕け散りそうな展開が心をチクチクさせる。

読んだ後にふぅ・・・と一息ついたのを覚えています。(続きは気になります)

10位 『からかい上手の高木さん』山本崇一朗

からかい上手の高木さん 1 (ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル)

いっつもオレをからかってくる 隣の席の高木さん。 だけど見ていろ、今日こそは必ず 高木さんをからかって恥ずかしがらせてやる!!

高木さんは西片をちょっとしたいたずらでからかいその反応が面白いです。高木さんは小悪魔的な要素を持っていて西片をドキッとさせて手のひらで転がしています。

一種の心理戦のような感じでからかい、それに対抗しようとして西片が考えるが・・・結局負けちゃう。

高木さんが冗談のように見せて・・・本気なんじゃないかと思わせぶりな所がニヤニヤが止まらないです。

9位 『ハイスコアガール』押切蓮介

ハイスコアガール CONTINUE 1巻 (デジタル版ビッグガンガンコミックスSUPER)

『ポリゴン』って何? 食えんの? そんな2D全盛期だった古き良き格ゲーブーム到来の1991年。ヤンキーとオタクとリーマンが蔓延る場末のゲーセンに、彼女は凜と座していた──。

思っていたのと違う。パッとみ小学生達がゲームのウンチクを語りながらな緩い4コマ的なものだとずっと勘違いしていました。

矢口ハルオと大野晶のラブコメディです。

1990年代と言えば対戦型格闘ゲームの全盛期。大野晶はお嬢様で息抜きにゲームセンターにやってきて無口であまりしゃべらないがゲームでの癇癪は凄い。小学生編~中学高校と成長する漫画。

当時のゲーム事情を盛り込みながら切なく、恋や友情のような、どこか寂しさもありストーリーが物凄くしっかりしています。

8位 『ファイアパンチ』藤本タツキ

ファイアパンチ 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

『氷の魔女』によって世界は雪と飢餓と狂気に覆われ、凍えた民は炎を求めた──。再生能力の祝福を持つ少年アグニと妹のルナ、身寄りのない兄妹を待ち受ける非情な運命とは…!? 衝戟のダークファンタジー、開幕!!

荒唐無稽という言葉がこれほど似合う漫画はないです。

バクマンで漫画家は計算タイプ・天才タイプがあると言いますが確実に天才タイプですね。

展開が全く読めないストーリーと主人公なのにアグニが全然出てこないまさかの世界全体による物語。表現も過激でジャンプ至上最も問題作なのではないかと思います。貧困なボキャブラリーで

すげぇ

で表現するしかないです。続きが気になる漫画なので完結してから一気に読みたいというのが素直な感想。

7位 『ゴールデンゴールド』堀尾省太

ゴールデンゴールド(1) (モーニングコミックス)

福の神伝説が残る島・寧島で暮らす中2の少女、早坂琉花。ある日、海辺で見つけた奇妙な置物を持ち帰った彼女は、ある「願い」を込めて、それを山の中の祠に置く。すると、彼女の目の前には、“フクノカミ”によく似た異形が現れた――。幼なじみを繋ぎ止めるため、少女が抱いた小さな願いが、この島を欲望まみれにすることになる。

マンガ大賞では7位ですが1番好きです。ホラーと言えばリングや呪怨やSAWなど色々ありますがこれは違う恐怖というか不気味な漫画です。フクノカミの容姿が不気味で直接的に何かをするとわけではありません。

願いによってお店の商品が売れて大儲け・・・欲望に駆られておばあちゃんは・・・

島の人にはフクノカミがただの小さい人にみえている。

福を呼び込んでいるが何か悪い予感がある。

人の心を操作してしまう力をフクノカミは持っているようで何かが変だけど、日常。

徐々に浸食していっている感覚になり続きを読むのが怖いです。

6位 『約束のネバーランド』出水ぽすか・白井カイウ

約束のネバーランド 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

母と慕う彼女は親ではない。共に暮らす彼らは兄弟ではない。エマ・ノーマン・レイの三人はこの小さな孤児院で幸せな毎日を送っていた。しかし、彼らの日常はある日突然終わりを告げた。真実を知った彼らを待つ運命とは…!?

20ページで読破決定の衝撃作品でした。

子供達の首筋には認識番号、毎日の不思議な勉強。西洋のファンタジーの雰囲気。施設=農園。

とにかく1話に散りばめられた謎が多く、その謎が明らかになっていく過程や真実を知ってしまった子供達がどうしていくのかが巧みに表現されていて引き込まれる作品です。

やはり原作と作画が分かれているだけあって見せ方が非常にうまいです。週刊少年ジャンプで連載されているので1話1話がワクワクドキドキさせてくれます。

注目度もアップして連載が続くことを考えると話も広がっていき、さらに面白くなると期待が高まりました。

5位 『波よ聞いてくれ』沙村広明

波よ聞いてくれ(1) (アフタヌーンコミックス)

舞台は北海道サッポロ。主人公の鼓田ミナレは酒場で知り合ったラジオ局員にグチまじりに失恋トークを披露する。すると翌日、録音されていたトークがラジオの生放送で流されてしまった。激高したミナレはラジオ局に突撃するも、ディレクターの口車に乗せられアドリブで自身の恋愛観を叫ぶハメに。この縁でラジオ業界から勧誘されるミナレを中心に、個性あふれる面々の人生が激しく動き出す。まさに、波よ聞いてくれ、なのだ!

ラジオに勧誘するために会話の録音を放送するというインパクトが抜群すぎました。コンセプトはラジオ×恋愛らしいのですが作者さんが言うとおり1巻では全く恋愛をしていません。

内容が濃すぎるために3話ぐらいまで読まなければ面白さは見えてこない。4話以降から鼓田ミナレの内面がわかってきてからはもうやめることはできない。

木村拓哉主演の映画『無限の住人』の作者・・・です。凄いふり幅。

4位 『アオアシ』小林有吾・協力:上野直彦

アオアシ(1) (ビッグコミックス)

愛媛に暮らす中学三年生・青井葦人(あおいアシト)。 粗削りながら、強烈なサッカーの才能を秘めているアシトだったが、 まっすぐすぎる性格が災いして、大きな挫折を経験することに――― そんなアシトの前に、東京にある強豪Jクラブ「東京シティ・エスペリオン」の ユースチーム監督・福田達也(ふくだたつや)が現れる。 アシトの無限の可能性を見抜いた福田は、 東京で開催される自チームのセレクションを受けるよう勧めて!? 将来、日本のサッカーに革命を起こすことになる少年の運命は、 ここから急速に回り始める!!

今熱いサッカー漫画ですね。

これまで中学・高校サッカーかプロサッカーの作品は数多くありましたが、アオアシはJリーグが始まってから広く設立された若い選手を育てるユース(育成)というものに着目した新しい作品です。

通常高校サッカーなどではそもそもチームに入るところから始まると思います。それに対してユースはプロ前提ゆえにセレクションから始まる。そこから描くのかってくらい最初からの物語です。高校サッカーと違うのは下部組織ゆえに上に行くことを目指すのを重点においているためアピールすることが物語の大きなポイントです。監督に認められるために活躍しているところをアピール。

主人公のアシトは光る才能を持った少年・・・つまりはサッカーのテクニックは他のキャラクターより1段階も2段階も下です。

だから面白い

絶望的な状況やうまくいかないことを思考力を駆使・成長して戦っていくその姿がかっこよくてグイグイ引き込まれていきます。ひとつひとつのテーマを乗り越えていくアシトの成長過程をみてるのはとにかく楽しく巻ごとに盛り上がっていく感じは最高です。また、ひとつのテーマに対して話が長くないのでグダらないところもいいですね。

3位 『ダンジョン飯』九井諒子

ダンジョン飯 1巻<ダンジョン飯> (ビームコミックス(ハルタ))

ダンジョンの奥深くでドラゴンに襲われ、金と食料を失ってしまった冒険者・ライオス一行。再びダンジョンに挑もうにも、このまま行けば、途中で飢え死にしてしまう……。そこでライオスは決意する「そうだ、モンスターを食べよう!」スライム、バジリスク、ミミック、そしてドラゴン!! 襲い来る凶暴なモンスターを食べながら、ダンジョンの踏破を目指せ! 冒険者よ!!

2015年度コミックナタリー大賞・第1位 このマンガがすごい!2016(宝島社)・オトコ編1位 THE BEST MANGA 2016 このマンガを読め!・第1位 全国書店員が選んだおすすめコミック2016年度・第1位 Amazon ランキング大賞2016 Kindle本コミック 1位

様々な賞レースで数々の1位を獲得しているモンスター漫画です。ブームのグルメ漫画でも特に大ヒットを飛ばしているダンジョン飯。実はこの機会に読みました。

この世に存在しないダンジョンというものとグルメを掛け合わせた圧倒的発想の勝利ですね。

料理が美味しそうというよりもダンジョンの敵を飯にすると言うのがジワジワきます。緊張感が全くないぬるい感じで戦うのも好きです。架空なのに妙にリアルに部位や調理方法が紹介されているので実際に作れないとわかっているのに細かくする必要ある?という壮大なギャグです。

2位 『金の国 水の国』岩本ナオ

金の国 水の国 (フラワーコミックススペシャル)

岩本ナオが贈る、おとぎ嫁婿ものがたり 昔々、隣り合う仲の悪い国がありました。 毎日毎日、つまらないことでいがみ合い、 とうとう犬のうんこの片づけの件で戦争になってしまい 慌てて仲裁に入った神様は2つの国の族長に言いました。 A国は国で一番美しい娘をB国に嫁にやり B国は国で一番賢い若者をA国に婿にやりなさい――― そんな中、A国の姫・サーラはB国の青年と偶然出会い…!?

『このマンガがすごい!2017』オンナ編第1位を受賞した作品が2位にランクイン。読む前に感じたのが本が物凄く分厚い!290ページぐらい(全推定304ページ)なので普通の単行本よりも持ちにくくてキンドル版がおすすめ?全1巻なので部屋に飾るのもありです。

さて、感想としては超王道のファンタジーラブストーリーです。A国B国はお互い仲がよくないので相手国に猫と犬を嫁婿として送りあうと最悪の展開、偶然にもその国の婿嫁(人間)が出会う事になります。この婿と嫁も美女美男というわけではなく、ふっくらした女の子と田舎の男です。

運命的な出会いをして苦難を乗り越えてハッピーエンドへの道を突き進んでいく。こういうテーマはもう30年ぐらい前に使い古されていたため少なくなっているので逆に新鮮でした。

王道だけに誰もが好きで誰もが楽しめる作品。

全1巻

1位 『響〜小説家になる方法〜』柳本 光晴

響~小説家になる方法~(1) (ビッグコミックス)

とある文芸編集部の新人賞宛に送りつけられた、直筆の投稿原稿。 編集部員の花井は、応募条件を満たさず、 ゴミ箱に捨てられていたその原稿を偶然見つける。 封を開けると、これまで出会ったことのない 革新的な内容の小説であった。 作者の名は、鮎喰響。連絡先は書いていない・・・

ノミネート作品を知っていました。興味がなく最初は絵が合わなかったのでスルーしていたのですが読んだらはまりました!実は読みやすく絵も綺麗めです。1位は私も納得です。

クールで人とずれている響は涼太郎に「文芸部に入るわ」と一言。

涼太郎が体育会系に入ろうとしたら「え・・・」からの一緒の部活に入ってほしい?ともうこいつら付き合っちゃえよ的な展開です。

と思わせて文芸部は不良のたまり場と急展開。

ボールペンで殺意を持った瞳で戦おうとする響にジワジワとくるギャグ。1コマ1コマの表現がうまくて正当派な文芸部と小説家になる物語もストーリー物としての良さがありました。

とても表現しにくく空気が面白いので読まなければ全然伝わらないので一度読んでみてほしいです。漫画全体として面白いだけに評論とかそういうのには向いてないのかもしれないですがとにかく傑作です。

まとめ

一番最後に読んだ響は今まで読んだ事のない斬新さにびっくりしました。約束のネバーランドとゴールデンゴールドは今後の行方が気になるので定期的、アオアシは週刊、ファイアパンチは完結後に読みたい印象です。

全部面白いけど書店員さんが選んだだけあってディープな作品だらけで知らない世界をみた感じでした。

ストーリーが濃厚で全巻読むの・・・大変でした。